小澤書房
[新刊]大江戸将棋ノベル|式亭三馬『ヘボ将棋馬鹿』(Kindle本)
<本書について>
この本は、式亭三馬の小説「負まけて腹立つ下戸(へぼ)象棋馬鹿」の活字化です。
ポップな内容の漫画的短編で、当時の庶民が大笑いしながら読んでいたものです。
時代背景として将棋界をみると、「弟子三千人」(大橋柳雪)と言われた名指導者・大橋宗英が亡くなって数年が経ったころ。
宗英時以来の将棋ブームが続いていたらしく、このころから将棋の本の出版もどんどん盛んになっていきました。
小説に「自身番将棋」「床店将棋」という言葉がでてきます。
それぞれ、ご町内将棋、カフェ将棋という感じでしょうか。
「段将棋」も登場しますが、こちらは大橋門などのお教室将棋でしょう。
将棋がぐっと庶民化して、町中に上手もいればヘボもいる、そんな様子が想像できると思います。
さて、この物語の主人公はラブリーなヘボ将棋バカたち。
文章を整えてかなり読みやすくしましたので、気軽に楽しんでください。
■ 価格:100円
■ Kindle(キンドル)版/縦組
■ 1版:2015/5/31
[新刊]『大橋宗桂 vs. 本因坊算砂がもっと楽しくなる本』(Kindle本)
<本書について>
大橋宗桂(初代)と本因坊算砂(囲碁界トップ)は将棋のライバルでした。
いま8局の棋譜が残っていますが、実は国会図書館に、二人の25局の途中図を載せる資料が伝わっています。
本書はこの資料を初めて活字化したものです。
8局との重複をのぞくと<21局が新紹介>!
徳川家康や秀忠の前で、宗桂と算砂はどんな将棋で覇を争っていたのか?
二人の<最後の一戦>はどんな将棋だったのか?
ぜひ本書で知ってください!
<本書の目次>
◇ 古写本将棋集
秘伝 宗桂・算砂戦8局(棋譜2局分)
宗桂・算砂の対戦成績
宗看・松本紹尊の対戦成績
宗看・萩野真甫の対戦成績
途中図(宗桂・算砂25局+初代宗看など3局)
◇ 参考資料
本書内の宗桂・算砂戦まとめ
宗桂・算砂戦棋譜(付・古棋書での棋譜評)
宗桂『象戯馬法并作物』から馬法図
江戸幕府による召抱え
宗桂の出自
三代宗桂関連
■ 価格:500円
■ Kindle(キンドル)版/縦組
■ 1版:2015/5/21
[新刊]『邯鄲又寝夢: 江戸に碁打ち・将棋指しの梁山泊があった!』(Kindle本)
江戸中期の囲碁書『邯鄲亦寝夢』が電子書籍に上梓されるという。
これは驚いた。この奇書の出版をよくぞ思いついてくれたものである。
この奇書、これまで全文が翻刻されたことがない。好事家 待望の電子出版である。
── 増田忠彦(『囲碁 語園』著者)
<本書について>
この本は、宝暦8年(1758)に江戸で出版された平井直興『邯鄲亦寝夢』(かんたんまたねのゆめ)全五巻を活字化したものです。
後半に関連資料をプラスし一冊としました。
「奇書」と呼ばれもする『邯鄲亦寝夢』ですが、ジャンルでいえば当時流行していた「名物評判記」 です。
つまり、この『邯鄲亦寝夢』は囲碁の「名物」=「強豪碁打ち」を文字どおり「評判」した本。
その記述には彼らのプロフィールも含まれるなど、18世紀半ばの碁界を生き生きと伝える貴重な資料になっています。
また、末尾の「口上」によれば、日本橋北にあった本書出版元は世に知られる碁打ち・将棋指しの溜り場でした。
いわば碁打ち・将棋指しの梁山泊!
この梁山泊に集合した名うての強豪たちは、ここを起点に「遠国他境」へでかけては対局し、その見聞を江戸へフィードバックしたようです。
それが本書三・四之巻の囲碁番付に結実しています。
ほか、コミ碁や賭け碁の話、語られる囲碁世界普及の夢など「え、そうだったの!?」という話が満載です!
<本書の目次>
◇『邯鄲亦寝夢』の出版を喜ぶ ── 増田忠彦
◇ 本書について
◇『邯鄲亦寝夢』
叙
初巻
碁の徳三十三箇條
碁の大意二十六箇條
二之巻
三之巻
有角無牙老輩
碁懇望厚志の人八人
四之巻
五之巻
古人五人
盤面遊曲集
口上・奥付
碁将棊初心御稽古冩本目録
◇ 関連資料
版元・升屋忠兵衛
神田杏林
日本橋・両国橋
『碁立絹篩』成立の経緯
升屋忠兵衛刊『近世将棊図鑑』から
碁打ち・将棋指し
田嶋源五郎
快禅(快全坊)
『浪花将棋手相競』
福嶋万兵衛・筑前百助
18世紀半ばの世界観
西川如見『増補華夷通商考』から
寺島良安『和漢三才図会』から
平賀源内『風流志道軒伝』から
■ 価格:500円
■ Kindle(キンドル)版/縦組
■ 1版:2015/5/20
[新刊]『菅谷北斗星 将棋観戦記 南禅寺の決戦・天龍寺の決戦』(Kindle本)
この本は読売新聞社観戦記者・菅谷北斗星による将棋観戦記、
「南禅寺の決戦」 阪田三吉・木村義雄八段戦
「天龍寺の決戦」 阪田三吉・花田長太郎八段戦
を電子書籍化したものです。
連載終了後に単行本化されていますが、本書では当時の熱狂により近づくため、本文は新聞連載時を元にし関連の新聞記事も収録しました。
「私にとって将棋は宗教です」
阪田三吉はこの二局を前にそう語っています。
ともに棋譜は有名で、初手の端歩突きなど「どう指したか」はおなじみでしょう。でも阪田三吉が「どう指していたか」は意外と知られていないようにも思います。
阪田三吉は対局中にこんなことも言っています。
「将棋は指す前に勝敗は決定している。自分としては無念無想、ただ間違わない様に、最善の努力をはらって筋を追ってゆくだけだ」
後世のノイズはしばし忘れて、「無念無想」でこの傑作観戦記を楽しんでください。
<本書の目次>
◇ 将棋界空前の大手合──待望の巨人今ぞ起つ!
◇ 空前の大棋戦──〈棋聖〉坂田氏先ず木村八段と戦う!
◇ 南禅寺の決戦──坂田三吉・木村義雄
対局開始まで
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
7日目
戦評・全棋譜
注記
◇ 天龍寺の決戦──坂田三吉・花田長太郎
対局開始まで
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
7日目
戦評・全棋譜
注記
◇ 付録
菅谷北斗星『坂田将棋・近代将棋争覇録』から
菅谷北斗星『将棋五十年』から
朝日新聞社側から見た〈阪田名人問題〉
【問】現在名人と言われる人達の将棋の特徴を短評して下さい。
■ 価格:500円
■ Kindle(キンドル)版/縦組
■ 1版:2015/5/1